創業以来60年を経た当社は、牛革生産のメーカーとして、常に研究・努力を行い、優れた製品を市場へ送り出しています。
当社は皮を鞣して革に仕上げる皮革鞣製の会社です。主として、北米オーストラリア・ニュージーランドから輸入された牛原皮を鞣し、仕上げ加工をして椅子・靴・ランドセル用・自動車用等々、各種用途に応じた革に仕上げ販売しております。中でも椅子張り用革は「アルプスカーフ」ブランドとして全国シェア40%を占め、日本におけるトップメーカーとして高い評価を受けています。
また、海外市場に対しても積極的に販売を展開し、商社に頼らない独自の販売ルートの開拓により既に25年以上にわたってヨーロッパ東南アジア各国へ直接輸出を行い、海外でも製品の優秀性に対して高い評価を受けています。
品質管理部 検査室
常に安定した高品質な商品をお客様に提供するため、最先端のあらゆる検査設備を揃え、品質管理を行っています。
最新鋭の機械設備導入により、より高い品質を確保する製造工程がさらに充実致しました。
スプレー塗装機
連続ネット張り乾燥
ロール型押し機
- 平成11年の浄化槽の増設と伴に、総排水量の低減に努めています。
- 大気汚染防止の為、皮革塗装仕上げとして使う溶剤を減らし水性塗料への移行を始めています。
- なめし剤のクロムを使わない、クロムフリー革を開発。自動車用革、ランドセル用革、家具用革へ展開しています。クロムフリー革はどのような温度で焼却しても安心。埋め立てすれば、分解して自然に戻ります。
- 環境ホルモン対策として、ノニルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジシクロヘキシルの代替薬品を準備し、必要に応じて使用を増していきます。
- 革屑、ニベ、シェービン粉等は、コストをかけ再処理して肥料、油脂原料に有効処分されています。
- 食肉産業の副産物である皮を資源として革に加工していくなめし産業自体大切な資源有効利用産業と考えています。
01. 原皮 02. 水戻し 03. フレッシング 剥皮され塩漬けされた皮が、国内・世界各地から入荷してきます。 塩漬けされた原皮に付着している血液や汚物、塩分等を取り除き、脱水された水分を補い生皮の状態に戻します。 フレッシングマシンを用いて、皮の内面(裏面)に付着している肉片や脂肪を取り除きます。 04. 脱毛/石灰 05. 脱灰/酵解 07. クロムなめし 石灰乳に浸透させ、アルカリにより皮を膨潤させ、皮のコラーゲン繊維をほぐすと共に、毛・脂肪・表皮層を分解除去します。 脱毛・石灰漬けで皮中に残存した石灰を取り除き、タンパク質分解酵素により不要なタンパク質を分解除去し、銀面をなめらかにします。 クロムなめし剤(三価)を皮に浸透させ、コラーゲン繊維と結合させ、耐熱性(100~200℃)などの耐久性を与えます。 06. 浸酸 なめし工程に先立って皮を酸性溶液中に浸漬し、なめし剤の吸収に適する状態にします。 08. ウェットブルー選別 09. 分割/シェービング 10. 再なめし 傷の程度、厚さ等の基準で各用途別に分類します。 分割機を用いて革を所定の厚さに銀面と床面の二層に分割し、シェービングマシンで床面を削り一定の厚さにします。 各種用途に最も適した性質の革を作る為に、合成なめし剤・植物タンニン剤等を使って用途に応じた特性を付与します。 11. 染色/加脂 12. 乾燥 13. バフィング 染料を用いて希望の色に染め、精製された生油や合成加脂剤を用いて革の柔軟性や豊満性などの感触の特性を付与します。 革中の染料や加脂剤を固着させ、仕上げができる様に乾燥させます。ガラ干し、ガラス張り、ネット張り、真空乾燥、など。 サンドペーパーで革の表面を削り取り、平滑でスムースな表面を作ります。 14. 含侵 15. 塗装 16. 型押し/アイロン 樹脂を革の中に浸透・充填させ、しっかりした歩留りの良い革を作ります。 外観の美しさを色や艶で調整し、革の耐久性を得るように、塗料などで銀面を塗布します。ロールコータ塗装、スプレー塗装等。カラーマッチングは、分光光度計でΔE管理されています。 革の表面に色々な「しぼ模様」を付けます。1平方cmあたり約80kgの圧力、80℃でプレスします。アイロンできれいな面を作ります。 17. 空打ち 18. ダイナパック 19. トップウレタン塗装 直径4m程の網ドラムで4時間ほど革をもみほぐします。 上下のゴムのテーブルに革をはさみ、伸ばしながら革のしわをとります。 約8~20ミクロンりポリウレタン樹脂を塗装して、傷の付きにくい強靱な表面を作ります。 20. 検品/計量 21. 出荷 仕上がった製品は品質、色等を検品し、光電式計量機にかけて革の面積を測定・計算します。 以上の生産工程を経て、革製品となり出荷されます。